2023年9月30日午前7時ごろ、兵庫県宝塚市のマンションの敷地で、住人の女性が倒れて死亡しているのが見つかりました。女性は宝塚歌劇団の俳優で、自殺を図ったとみられています。
警察によりますと、亡くなっていたのは宝塚歌劇団に所属する25歳の俳優の女性で、最上階には本人のものとみられる鞄が置かれていたということです。
出典:タカラジェンヌが自殺か 宝塚市のマンションで女性が死亡して見つかる | サンテレビジョン (nordot.app)
宝塚歌劇団のタカラジェンヌが自殺を図るという、ショッキングな事件がありました。
警察の調査では、おそらく身元はすでに明らかになっているとは思いますが、気になるのは、誰が亡くなったのか?なぜ亡くなったのか?
ネット上で、徐々に明らかになってきた情報があります。
亡くなったタカラジェンヌは過去にいじめ被害者として報道されたAさんだった!?
自殺の原因は、過去のいじめ?それともいじめ疑惑を報じた週刊文春の過剰な報道が原因だった?
今回は、様々な憶測が飛び交う中で、調査した内容をまとめてみました。
11/10(金)追記あり!
自殺したタカラジェンヌは有愛きい?
今回、飛び降り自殺したのは誰なのか?
実名はまだ明らかになっていませんが、事件が起きた9月30日に公演予定だった舞台を休演していることや、年齢が一致している点、また一部報道で宙組のタカラジェンヌであるという情報から、有愛きいさんである可能性が高いです。
有愛きいのプロフィール
プロフィール
- 芸名:有愛 きい(ありあ きい)
- 本名:井上 奈美(いのうえ なみ)
- 愛称:きいちゃん、なみ、ありあ
- 誕生日:4月22日
- 身長:164cm
- 出身地:京都府京都市
- 出身校:ノートルダム女学院高校
- 所属:宝塚歌劇団 宙組(第103期生)
- 役柄:娘役
有愛きいの経歴
有愛きいさんは、2015年に宝塚音楽学校に入学し、その後2017年に宝塚歌劇団に入団した第103期生です。
2015年の宝塚音楽学校の受験者数は1063人で、合格者はたったの40人という競争倍率26.6倍となった年に見事合格されました。
現役の同期には、雪組トップ娘役の夢白あやさんがいらっしゃいます。
有愛きいさんの初舞台は、2017年4月の雪組の『Dramatic"S"!』でした。
また、宙組の新人舞台『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』では、第100期生の天彩峰里(あまいろみねり)さんが演じられたメアリー・モースタン役を有愛きいさんが演じられました。
しかし、2021年秋公演の『プロミセス・プロミセス』という舞台には、体調不良という理由から全日程を休演されています。
その後、『夢千鳥』や『オーシャンズ11』や『WEST SIDE STORY』などの数々の有名舞台作品に出演。
そして、2023年9月29日(金)〜11月5日(日)公演予定だった『PAGAD(パガド)〜世紀の奇術師カリオストロ〜』の初日舞台に出演されたのを最後に、30日の公演は有愛きいさんが休演されるお知らせがあり、後に10月1日~8日の公演は中止と発表がありました。
自殺の原因はいじめじゃなかった!?
ここでは、自殺の原因について主に考えられている二つの原因について探ってみたいと思います。
ヘアアイロンでやけどした過去のいじめについて
2023年2月に文春オンラインが宝塚歌劇団内で行われた「いじめ」疑惑について報道しました。
内容としては、2021年7月末、宝塚の時期トップ娘役候補の宙組・天彩峰里(あまいろ みねり)さんが、後輩の娘役Aさんの額にみみず腫れができるほどのやけどを負わせたというものでした。
ある日、天彩峰里さんが後輩Aさんへの指導の中で、「舞台での前髪の作り方を教えてあげる」といい、熱々のヘアアイロンを額に押し付けたとのことです。
その後、Aさんはやけどの跡を化粧で隠し舞台に出るものの、同年秋に出演予定だった舞台を全日程休演することとなったそうです。
このAさんこそが、有愛きいさんではないかといわれているのです。
また、宙組をめぐってはこのような証言も・・・
「宝塚には5つの組がありますが、宙組は特に“学級崩壊”が深刻で、生徒同士の喧嘩なんてしょっちゅう。衣装が破かれたり、モノがなくなったりもするので、わざわざ小道具なども多めに用意しているんですよ」
引用:宝塚イジメ新疑惑 ヘアアイロンで後輩の顔をヤケドさせたトップ娘役候補 | 週刊文春 電子版 (bunshun.jp)
もしこの記事が本当で、日常的にいじめや喧嘩が行われていたとすると、煌びやかに見えた宝塚歌劇団にかなりひどい印象を受けてしまいますね。
しかし、今回はこの過去のいじめが原因だったようには思えないある可能性が出てきました・・・
文春の過激な報道による心労
それが、文春の過激な報道による心労やストレスがあったのでは?という可能性です。
ジャーナリストの椎名玲さんのTwitter(X)での投稿がこちらです。
椎名玲さんは、元文春記者で現在ジャーナリストをされている方で、タカラジェンヌが自殺した原因は、「文春が誇張記事を書いたせいだ」と主張されています。
滝沢ガレソさんも椎名玲さんの声に反応されています。
本日、週刊文春電子版にて、宝塚歌劇団員に関する一部報道がございました。
ご心配をおかけしておりますファンの皆様ならびに関係者の皆様に深くお詫び申し上げます。
弊団は、当該報道の内容が全くの事実無根であることを当事者全員から確認しており、当該週刊誌に対しても、これまで同様、事前に送られてきた質問状へその旨を回答したうえで、事実と異なる記事掲載を止めるよう強く要望してまいりました。それにもかかわらず、今回もまた「関係者の証言」等と称し、事実に反する内容をあたかも真実であるかのように報道され、当事者および関係者が多大な精神的苦痛を被っており、上記のような報道姿勢を繰り返す当該週刊誌に対し、訂正記事の掲出を求めるなど、改めて強く抗議いたします。
ファンの皆様ならびに関係者の皆様には、上記状況をご理解いただき、今後とも温かくお見守り下さいますよう、お願い申し上げます。2023年2月1日
宝塚歌劇団
引用:宝塚歌劇団に関する一部報道について | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ (hankyu.co.jp)
文春報道がされた当時、上記のように宝塚歌劇団側は、天彩峰里さんのいじめ報道に対し、「全くの事実無根」と強く抗議する文章を出しています。
このことが本当であれば、文春の過激な報道による、心労・ストレスを感じた有愛きいさんが周囲に及ぼす影響(上級生への迷惑や自分がリークしたのではないかと疑われる)を考えて自ら命を落とした・・・ということも十分考えられますね。
自殺の原因は、”上級生からのパワハラ”だった ←追記!
11月10日に、遺族側の弁護士が会見を行い、新たなことが明らかになりました。
遺族側が配布した資料によると、女性は下級生をまとめる責任者の長の役割にあり、公演に向けて極めて過重な業務を課されていて、睡眠時間をまともに取れない状況にあったということです。
また、上級生に頻繁に呼び出され、「下級生の失敗が、すべてあんたのせいや」「マインドが足りない。マインドはないのか」などと怒号を浴びせられ、パワハラを受けていたということです。
【速報】宝塚歌劇団の女性(25)死亡 遺族側が会見「上級生からパワハラ」「あんたのせい」など怒号 (msn.com)
という内容の発表でした。
- 過重な業務により睡眠時間がまともに取れない状況
- 「すべてあんたのせいや」と頻繁に怒号を浴びせられる
これは、れっきとした、パワハラですね。
このことから、上級生によるパワハラがあったことが新たに分かりました。
それでは、なぜAさんがいじめの標的になったのか?詳しく見ていきましょう。
ヘアアイロンでやけどした過去のいじめは本当だった
過去の文春の記事にもあった、ヘアアイロン事件は本当だったんですね。
女性は2021年8月14日、上級生から「前髪を巻いてあげる」と言われ、ヘアアイロンを額に当てられやけどを負った。
今年2月、行為が週刊誌に報道されると、女性は上級生から詰問され、劇団は「事件の報道は事実無根」との理事長声明を一方的に発表した。
女性は劇団側の対応に精神的な負荷を受け、頻繁に体調を崩すようになったという。
「上級生からパワハラ」=宝塚劇団員急死で遺族側弁護士 (msn.com)
ヘアアイロンを額に当てられやけどを負っただけでも、相当なショックだったと思います。
しかし、もっと彼女を精神的に追い込んだのが・・・
- 週刊誌報道後、「うそつき!」などと上級生から詰問される
- 劇団側が「事件の報道は事実無根」と声明を発表
これが、Aさんを自殺においやった新事実であることが、今回、第三者委員会の調査で判明したのです。
Aさんは、度重なる上級生からのいじめに対して、劇団側が「事件の報道は事実無根」という声明を発表したことで、どんどん居場所を失っていったのでしょうね。
あの時、劇団側がきちんと対応してくれていれば・・・という後悔の念が残ります。
遺族側のコメント全文
今回、遺族側の弁護団から、発表された遺族のコメント全文がこちらです。
娘の笑顔が大好きでした。
その笑顔に私たちは癒され、励まされ、幸せをもらってきました。
けれど、その笑顔は日に日に無くなっていき、あの日、変わり果てた姿となり二度と見ることが出来なくなってしまいました。くりくり動く大きな瞳も、柔らかい頰も、いとおしい声も、何もかも私たちから奪われてしまいました。
「どんな辛(つら)いことがあっても舞台に立っている時は忘れられる」と娘は言っていました。
けれど、それを上回る辛さは、忘れられる量をはるかに超えていました。宝塚歌劇団に入ったこと、何より、宙組に配属された事がこの結果を招いたのです。
本当なら、今年の夏に退団する予定でしたが、突然の同期2名の退団の意向を知り、新人公演の長としての責任感から、来春に延期せざるを得なくなりました。それは、娘自身の為(ため)ではなく、自分が辞めたら1人になってしまう同期の為、そして下級生の為でした。
あの時「自分のことだけを考えなさい」と強く言って辞めさせるべきでした。なぜそう言ってやらなかったのか、どれだけ後悔してもしきれません。
大劇場公演のお稽古(けいこ)が始まった8月半ば以降、娘の笑顔は日ごとに減って辛く苦しそうな表情に変わっていきました。それは、新人公演の責任者として押し付けられた膨大な仕事量により睡眠時間も取れず、その上、日に日に指導などという言葉は当てはまらない、強烈なパワハラを上級生から受けていたからです。その時の娘の疲れ果てた姿が脳裏から離れません。傍にいたのにもかかわらず、切羽詰まっていた娘を救えなかったというやりきれない思いに苛(さいな)まれて続けています。
劇団は、娘が何度も何度も真実を訴え、助けを求めたにもかかわらず、それを無視し捏造(ねつぞう)隠蔽(いんぺい)を繰り返しました。
心身共に疲れ果てた様子の娘に何度も「そんな所へ行かなくていい、もう辞めたらいい」と止めましたが、娘は「そんなことをしたら上級生に何を言われるか、何をされるかわかない(原文ママ)、そんなことをしたらもう怖くて劇団には一生行けない」と涙を流しながら必死に訴えてきました。
25歳の若さで、生きる道を閉ざされ、奪われてしまった娘の苦しみ、そして、あの日どんな思いで劇団を後にしたのかと考えると、胸が張り裂けそうです。
私たちは、声を上げる事も出来ず、ひたすら耐え、堪え、頑張り続けてきた娘に代わって、常軌を逸した長時間労働により、娘を極度の過労状態におきながら、これを見て見ぬふりをしてきた劇団が、その責任を認め謝罪すること、そして指導などという言葉では言い逃れ出来ないパワハラを行った上級生が、その責任を認め謝罪することを求めます。
疲れ果てた娘、宝塚歌劇団は見て見ぬふり 劇団員急死 遺族コメント (msn.com)
宝塚歌劇団が今回の死亡報道へ言及
9月30日に起きたタカラジェンヌ飛び降り自殺の報道に対し、宝塚歌劇団側が公式HPにて言及しました。
10月1日に公式HPにアップされた内容がこちら。
宝塚歌劇団の死亡に関する報道は事実だったことが認められました。
そして、10月2日に宝塚歌劇団 理事長よりさらに言及がありました。
急逝した劇団生徒への哀悼の意を表するとともに、今後は専門家を入れて生徒一人ひとりのケアに取り組むことと、報道関係者に対しご家族・ご親族や歌劇団員への取材、憶測での記事掲載などはご遠慮いただきたいといった内容でした。
同日には、『PAGAD(パガド)〜世紀の奇術師カリオストロ〜』の公演中止についても発表がありました。
もし今回自殺したのが有愛きいさんだったとするならば、公演の共演者や同じ宙組のメンバーは相当なショックを受けられたことだと思います。心中お察しします。
宝塚ファンの声
最後に、今回の報道を受けた宝塚ファンの声をここで聞いてみたいと思います。
進展が見られず、公演も軒並み中止になっている現状はファンにとても辛いですね・・・
まとめ
今回は、【宝塚】有愛きいの飛び降り自殺の原因はいじめ?過剰な文春報道?について調査した内容をまとめてお伝えしました。
調査で見えてきたのは、9月30日に飛び降り自殺により亡くなったのは、有愛きいさんである可能性が高いこと。
その原因は過去のいじめが関係してるとネットで多くの情報が出回っていますが、どうやら実際には少し違ったウラ事情もあるようです。
<追記>
11月10日に、発表された遺族側の会見によると、自殺の原因は『上級生によるパワハラ』だったことが新たに分かりました。
また、過去に報道されたヘアアイロンによるやけどのいじめも事実だったとのことで、
- 週刊誌報道後、「うそつき!」などと上級生から詰問される
- 劇団側が「事件の報道は事実無根」と声明を発表
- 過重な業務により睡眠時間がまともに取れない状況
- 「すべてあんたのせいや」と頻繁に怒号を浴びせられる
これらが原因でAさんが自殺した可能性があるとの調査結果でした。
さらに真相が解明される日は来るのでしょうか?
今回亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。